2023-01-26 update

「ねがいごと」利尻礼文サロベツ国立公園たより 2023.1  Vol.25

利尻島「白銀の”富士”に願いを」

富士山が日本を象徴する山であるように、利尻山も最北の国立公園のシンボルとして指揮折理の表情を見せてくれます。空気が澄んだ冬の季節、白銀の利尻山は、まさに”富士”の名を冠するに相応しい、凛とした姿となります。「一富士二鷹三茄子」の初夢は今年も叶いませんでしたが、久々に姿を見せてくれた”利尻富士”に一年の幸運を願いました。

撮影地:夕来展望所(稚内市)


礼文島「手を合わせ、平穏を祈る」

礼文島西側の素地海岸に聳え立つ「地蔵岩」。
高さ50mにもなる直立した奇岩で、まるで手を合わせているかのような姿からこの名が付けられたそうです。観光シーズンには多くの旅行者が訪れる景勝地ですが、冬は波と風雪の音だけが響く世界へと変わります。凍てつく寒さの中、新たな年の平穏無事を祈るように「地蔵岩」は今日もそっと手を合わせ続けています。

撮影地:元地海岸地蔵岩(礼文町)


サロベツ「風に乗り、空高く飛躍する」

風の強い海沿いの道で、静止画のごとく空中でホバリングする毛足鵟(ケアシノスリ)という白い鷹に出会いました。冬鳥として少数が日本へ飛来し、ここサロベツでも時折その姿を見かけます。新年早々この日も、美しい翼を広げ向かい風を乗りこなし狩りをする姿を見せてくれました。この白い鷹のように、新たな一年が逆風に負けない飛躍の年になりますように。

撮影地:稚咲内海岸(豊富町)