2021-12-01 update

「静かな時」利尻礼文サロベツ国立公園だより 12月 Vol.12

秋の 紅葉に彩りを見せて いた 樹木 も すっかり 落葉し 、 賑やか だった渡り鳥も旅立ち 、日も短くなりました 。先日は 一夜にして白銀の世界となりましたが、その雪も瞬く間に融けてしまい、まだ冬本番までには、少し時間がかかるようです 。慌ただしく年の瀬を迎える人間界とは違って、自然界はゆっくりと寒暖を繰り返し、確実に厳しい冬を迎えようとしています。


礼文島「風に吹かれても」

この日は写真を撮ろうとしてもシャッターボタンを押すことが困難な程、暴風でした。しかし、一日中天気は良く、夕日はとても綺麗でした 。
これから真っ白な銀世界の季節が始まりますが、どんな冬との出会いがあるか楽しみです。

撮影・文:津田涼夏(礼文島アクティブレンジャー)


利尻島「白銀の姫沼」

一晩にして真っ白な雪の世界に変わった翌日、静寂な姫沼園地を巡視しました。ナナカマドの赤い実やヤマブドウは雪の帽子を被り、カラ類の鳴き声と雪の重みできしむ枝の音だけの世界。厚い雲が一瞬過ぎ去り、山の頂まで見せてくれました。※姫沼園地は4月下旬まで冬季閉鎖中です

撮影・文:黒田芳人(国立公園管理官)


サロベツ「雪が積もると・・・」

本格的な冬の季節を前に、幌延ビジターセンターは閉館し、下サロベツ園地の木道にある看板も、風雪から守るためシートで囲い、冬支度が終わりました。雪が積もると木道も利用できなくなり、来年の春まで眠りにつきます。

撮影・文:福井翔太(サロベツアクティブレンジャー)


「利尻礼文サロベツ国立公園だより」とは
日本最北の国立公園には公園管理を行うスタッフが5名、利尻島・礼文島・サロベツの各地域で働いています。そんなスタッフが季節ごとのとっておきを皆様にお届けします。
発行:環境省
稚内自然保護官事務所

-今回の撮影場所(撮影日)
【利尻島 】姫沼園地
鴛泊港フェリーターミナルから車で10 分 (2021.11.25)
【礼文島 】スコトン岬
香深港フェリーターミナルから車で35 分 (2021.11.10)
【サロベツ 】下サロベツ園地(幌延ビジターセンター)
JR下沼駅から車で10分 (2021.11.18)