2023-05-01 update

「瞬間の風景」利尻礼文サロベツ国立公園たより 2023.5 Vol.29

利尻島「眩しく煌めく北のシンボル 」

季節や撮影地点によって様々な表情を見せる利尻山ですが、対岸の稚咲内海岸では4月や8月に山頂と夕日が重なる瞬間を見ることができるため“ダイヤモンド利尻富士”の撮影に挑む写真愛好家の姿を見かけます。写真はこの春に初めて撮影を試みた1枚で、綺麗なダイヤモンドにはなりませんでしたが、煌めく星を冠した利尻山の姿が収まっていました。
撮影地:稚咲内海岸(豊富町)


礼文島「幻想的な霧のいたずら」

花の浮島・礼文島は彩りの季節を迎えています。この時期は海から立ち上る深い霧に覆われる日が多く、高山植物に恵みの水をもたらし、礼文島らしい幻想的な景色が創り出されます。標高200mを超える桃岩展望台は霧の雲海を望む絶景スポットで、早朝に訪れたこの日も、真っ白な風景と驚くほど鮮明な風景がめまぐるしく入れ替わり、礼文島の霧を感じる瞬間が続きました。
撮影地:桃岩展望台(礼文町)


サロベツ「姿を現した幻の白い鹿」

ここ数年、「サロベツで白い鹿を見た」という情報が地域で話題になっています。その姿を見たことはありませんでしたが、ある日の巡視中、数頭の群れの中に一頭の白いエゾシカを偶然見つけ、その白い神秘的な姿を収めようと、夢中でシャッターを切りました。僅か数分の出会いでしたが、雄大で奥深いこのサロベツの自然に、ますます惹かれていく瞬間となりました。
撮影地:道道106号線(豊富町~稚内市)